学習サポーター制度による教育力の進化

平成21年度学習サポート報告(教育GP採択以後)(pdf)

平成22年度学習サポート報告(pdf)

平成23年度学習サポート報告

今年度は大学教育推進プログラム3年間の最終年度にあたり,これまでの活動をまとめ,ここに報告する。

1.平成23年度の目標

下記の事業によって学生の基礎学力の向上,FDの推進及び外部との交流を図ること。

(A)サポーター制度の継続実施と発展

(A-1) 従来実施してきた個別学習サポート,及び平成21年度から開始したサポートスペースによる学習サポートを継続的に実施し,学部学生の基礎学力の向上を目指す。

(A-2) 制度の効果を検証するためにデータの収集・管理を行う。

(B) 学習サポーター制度支援Webシステムの発展的構築

(B-1) システムの開発のため,システム設計,システム構築,システム運用を委託する。

(C) 学習サポーター制度実施に関する情報の外部発信と交流

(C-1) 教育GP成果報告会の開催

(C-2) 教育GP成果報告書の作成

(C-3) 高校,高専との連携の検討


2.各事業の実施状況について

(A-1) 個別学習サポートについて

GP以前の3年間とGPによる3年間の実施によって個別学習サポートは次第に充実したものになってきた。特に,当初目指した全学による協力体制を築くことができたと考える。共通教育センターを実施母体とし,サポーター,クラス担任,科目担当教員,事務局,が一体となって,学生の基礎学力向上に取り組むことができた。

(A-1) サポートスペースサポートについて

サポートスペースは,個別サポートを希望しても叶わなかった学生に対して公平な機会を与えること,また,必ずしも定期的なサポートを必要としない学生へのサポートを目的として開始した。しかし,あまり利用者数が伸びなかったので,時間や場所を変えながら効果的に実施できる環境を模索してきた。実施内容も工夫して,サポートスペースの特定の科目での積極的な利用やサポーター同士の支援報告書の内容チェック,コメント記載など,様々な形で取り組んできたが,残念ながら利用は拡大しなかった。次年度以降は規模を縮小して実施することを検討する。

(A-2) データの収集・管理について

これまでに,
(1) 学期毎の対象学生およびサポーターに対するアンケートの実施
(2) サポーター会議の実施
(3) GP予算による報告書作成・事例データベースシステムによる報告書作成,配信
等を行ってきた。特に,システムによる自動統計処理は非常に効果的である。今後は,これらのシステムを維持管理しながら継続的にデータ収集・管理を進めてゆきたい。

(B-1) システムの開発

Webシステムによってサポーター,教員,及び実施責任者の活動を支援することを目標として開発されてきた。その一環として「リアルタイムFD」を継続的に実施してきた。リアルタイムFDによって学生の理解度を教員に知らせている。今後もこのシステムを継続利用してゆきたい。

(C-1) 教育GP成果報告会の開催

3年間にわたる活動の成果報告のための研究会を下記の要領で実施した。この研究会の開催について事前に国内の全大学,高専に開催案内を送付し参加を呼びかけた。また,学内にもメール,ポスター掲示によって通知した。


基礎学力向上に関する研究会 —教育力の進化—

日時:平成24年3月15日(木) 10:00~17:20

場所:長岡技術科学大学マルチメディアシステムセンター

講演:

長岡技術科学大学

中川健治『3年間の活動報告と今後の課題』

若林敦『リアルタイムFDの成果と課題』

永森正仁『個別の学習プロセス作成支援システムについて』


山下啓司(名古屋工業大学 教授,キャリアサポートオフィスオフィス長,学習相談室室長)

『学習相談を中心とした学生による学生支援 先輩のいる学習室』

西野和典(九州工業大学大学院情報工学研究院 教授)

『大学初年次学習力育成の実践-九州工業大学での基礎学力向上の試み-』

三浦真琴(関西大学教育推進部 教授)

『アクティブ・ラーニング入門一歩前』

西浦昭雄(創価大学学士課程教育機構副機構長・教授)

『2011年度の創価大学(SEED)における学習支援事業の概要』

大竹奈津子(愛媛大学教育・学生支援機構教育企画室 助教)

『愛媛大学における学習支援の取り組みについて~大学院生アドバイザーを活用した学習支援~』


パネルディスカッション:

〈講師〉山下啓司,西野和典,三浦真琴,西浦昭雄,大竹奈津子,

〈長岡技大教員〉中村和男(共通教育センター長),中川健治,若林敦,永森正仁,

〈学習サポーター〉薄田達哉(経営情報システム工学専攻M2)

宮本直樹(電気電子情報工学専攻M1)


(C-2) 教育GP成果報告書の作成

これまで3年間における活動の成果をまとめ,報告書を作成する。

(C-3) 高校,高専との連携の検討

高校,高専との基礎学力向上に関する連携を検討したが,今年度は特に実施しなかった。


3.昨年度の課題に対する改善結果

昨年度の報告で挙げた反省点と課題に対する対応を下記に示す。

(1)  個別サポートでの欠席者について

昨年度の状況を振り返って,無断欠席を無くすように努力してきたが,まだ完全にゼロにする事はできなかった。欠席の事前連絡がない理由として,サポート日程に関してサポーターと学生の事前の意思疎通が十分でなかった場合もあるので,今後は学期はじめのサポーターガイダンス等で十分に注意するようにサポーターを指導したい。

(2) さらに学力の低い学生をサポートする

学期途中で実施したサポーター会議でのサポーター諸君からの意見によると,途中からやる気がなくなる学生がいる,とか,逆に,とても優秀な学生が参加している,など,こちらで学習支援の対象として考えている学力の低い学生に対する継続的なサポートが必ずしも達成できていない場合がある。今後はクラス担任と密接に連絡を取って,サポート対象をどのような学生にすべきかを検討し,さらに有効な学習支援に取り組んでゆきたい,


4.平成23年度の活動

2011年

3月 1日 新学期スケジュール打ち合わせ

3月18日 学習サポーター制度実施責任者(クラス担任)打合せ会

3月31日 対象学生用ポスター掲示/サポートスペースサポーター募集〆切

4月 6日 第2学年ガイダンスで制度の説明

4月 6日 入学ガイダンスでサポーター制度の説明

4月 7日 サポートスペースサポーターガイダンス

4月11日 サポートスペースでのサポート開始

4月22日 個別サポートの対象学生及びサポーター選出〆切(学務課へ連絡)

4月27日 学習サポーターガイダンス

〃   平成22年度実績報告書作成,文部科学省へ送付

4月下旬 個別学習サポート開始

6月 3日 サポーター会議開催

7月下旬 対象学生,サポーターアンケート実施

8月 3日 個別学習サポーター・対象学生選出依頼メール(実施責任者へ連絡)(1)

8月10日 サポーター会議開催

8月18日 サポーター募集ポスター掲示

8月24日 個別学習サポーター・対象学生選出依頼メール(実施責任者へ連絡)(2)

9月 2日 サポートスペースサポーター募集〆切

9月 9日 サポートスペースサポーターガイダンス

9月12日 サポートスペースによるサポート開始

9月16日 個別学習サポーター・対象学生選出〆切

9日22日 個別サポーターガイダンス

9月26日 個別学習サポート開始

10月28日 教育GP研究会打ち合わせ(1)

12月下旬 対象学生,サポーターアンケート実施

2012年

1月 6日 3学期個別サポートサポーター,対象学生選出〆切

1月 7日 第5回「ぴあのわ」参加(教員1名,サポーター2名)

1月12日 3学期サポーターガイダンス

1月17日 学習サポーター業務従事証明書発行(2通)

1月31日 3学期個別サポートサポーター,対象学生追加募集〆切

1月初旬 個別学習サポート実施

~2月中旬

2月中旬 対象学生,サポーターアンケート実施

2月14日 教育GP研究会打ち合わせ(2)

3月15日 基礎学力向上に関する研究会-教育力の進化-開催


5.各学期毎のサポーター数と対象学生数

(1) サポーター数

1学期個別サポート 48人

1学期サポートスペース 6人

2学期個別サポート 19人

2学期サポートスペース 6人

3学期個別サポート 1人


2) 対象学生数

1学期個別サポート 114人

1学期サポートスペース 対面利用者のべ人数 44人

対面利用者異なり人数 12人

※対応事例件数 31件(対面:31件、Web:0件)

2学期個別サポート 46人

2学期サポートスペース  対面利用者のべ人数 24人

対面利用者異なり人数 5人

※対応事例件数 82件(対面:20件、Web:62件)

3学期個別サポート 2人


※対応事例件数とは、実際にパソコン室を訪れた学生が質問しサポーターが躓きに対応した事例件数とWeb上で質問した学生にサポーターが躓き対応した事例件数の合計である。(対面利用者全員の質問が必ず対応事例になるわけではない。(学校生活に関する質問、Excelに関する質問など。)Web利用者は「情報検索論」の授業での利用であり、利用者全員が躓き対応事例となっている。)